固定式レイアウトの道のり

永年の憧れであった、固定式レイアウトの構想です
もちろんJMを採用します。ゲージは、13mmと9mmの予定です
作成:2010.3.31
公開:2010.5.9

レイアウト計画前史
 私のレイアウトへの憧れは「摂津鉄道」に始まります。レイアウトモデリングを、何
度も繰り返し読んで。「普通の鉄道風景」を的確に再現していく事を語るその思想
は、非常に説得力の有るもので、いつかは自分も・・・ と。 その後、雲竜時鉄道 
祖山線をレイアウトテクニックで、見てその的確な観察眼と技術に感服する日々で
した。
 自宅では、中学時代にNゲージで定尺ベニア1枚のレイアウトを着工したものの、
線路敷設が完工しなういうちに、高校受験を前に解体を余儀なくされました。高校
では、クラブレイアウトとして、シーナリー付きの組立式レイアウトを制作(TMSで
報告)したり、大学のクラブでも、シーナリー付きのレイアウトを制作して、それなり
に経験は積みました。10年ほど前には、セクションレイアウトを作ろうと、台枠まで
組みましたが、思わぬ展開で引っ越しすることとなり中断して、解体することとなり
ました。そんな調子で、ホームレイアウトは出来ませんでした(その時の、資材、ス
トラクチャーキットなどが今回生かされることとなったわけですが)。
一方で、所属するクラブ(京都トンネルクラブ)の運転会用に、組立式レイアウトを1
5年前に作り始めて、現在も改良しながら使い続けています。線路敷設精度や、レ
ールクリーニングに関するノウハウ習得は、このレイアウトを運用することで得られ
ました。


「運炭鉄道と国鉄のジャンクション」の実現に向けて
 当初は、急曲線を避けたポイントtoポイントのプランをいくつも描きながら、何
か、踏ん切りが着かず悶々とした日々を送っていました。大先輩である、千曲鉄
道や狩勝高原鉄道のオーナーの方に相談してみますと。「絶対エンドレスを組み
込むべきですよ」とのお言葉。自宅での運転は、「手放しで楽しめる」部分が必須
と云う事です。入替ゲームもダイヤ運転も楽しいけれど、一人でやるには大変で
すよ、とのお話でした。このお話を聞いてからは、吹っ切れて少々急曲線でも、エ
ンドレスを組み込むことにしました。。

とれいん誌の編集部で作られた「阿寒鉄道」は、小規模な運炭鉄道をモチーフと
したプランで、印象に残るもので、9600クラスでR450通過可能という実験をさ
れていたのも参考になりました。その後、「ホームレイアウトを作ろう」と阿寒鉄道
の発展タイプを連載されいて、こちらの方が、実際に建設するに当たっての参考
になります。


基本コンセプト
やはり、「運炭鉄道と国鉄のジャンクション」の再現です。
阿寒鉄道のイメージが忘れられず、キャンベルのクイックコールなどのキットも入
手しました。彼の地では、この種のキットも「定番」として今でも入手出来るものも
少なくなく、レイアウト制作の層の厚さを感じます。

いきなり全体を着工するのは難しいため、まず運炭鉄道部分に着手することにし
ました。


基本的なプランは、TMSの第五回レイアウトプランコンテストの入賞作品をアレンジしたものです。

元々は、気動車中心のプランなので、ターンテーブルも有りませんし、機関庫のスペースも有りません。
しかし、コンパクトに、3つの駅と引き込み線を配置したプランは秀逸です。
エンドレスとポイントtoポイントの運転の両方が楽しめます。


コンテストのプランを下敷きにして、簡易CADで検討したものをベースに、手書き
で修正したものです。なんとか、希望の線路が許されたスペースに納まりそうで
す。右手には、将来の拡張用の隣室への線路が続きます。小スペースに、終端
駅2つ、中間駅1つ、引き込み線の駅1つ、機関庫が2カ所。相当欲張ったプラン
です。現実に、このスペースに納まるのか、実物大の型紙を作成して検討しまし
た。

最急曲線はR550と小さいので、小型車輌が主役となります。4110とセキ300
0が主役となる予定です。客車も2軸や17m級が主役となります。とは言え、96
00クラスまでは入線可能となるようにするつもりです。


鉄道名
なかなか鉄道名は決められませんでした。
下芦別炭礦鉄道、天塩炭礦鉄道、上阿寒炭礦鉄道・・・いくつも浮かんでは消え
てを繰り返しました。そのうち、私の心の中で伝説のようにふくらんでいた日曹天
塩鉱業所をイメージして「上幌延炭礦鉄道」とすることにしました。

幌延を巡る鉄道・軌道としては、日曹天塩の他に幌延町営軌道なども有り私の空
想をかきたてるには充分な地です。オハ31とセキの列車や、国鉄からキマロキ
を借りた逸話。そして、諸先輩方の写真・・・ 特に「煙」の半逆光の9600のショッ
トが、決め手となったようです。私も、こんなイメージを膨らませる事の出来る写真
を残したいものです。

当方の国鉄優等列車の永年のテーマである急行「利尻」をジャンクション駅で競
演させられる、と云う目論見も有ります。もちろん「急行」となると、現実の世界で
は昭和40年代後半になりますが、そこは模型の良いところで、時代を超えて競
演が可能です。

決めてしまうと、今までなぜ、この名前を思いつかなかったのか不思議なぐらい、
もう私の中では自然な響きとしています。



季節・時代のこと
季節は初夏6月頃か、晩秋〜初冬の風景のどちらかでまだ迷っています。
どちらも、捨てがたいので、社線側を秋、国鉄線側を初夏とするかもしれません。

時代は、昭和10年代〜40年代の広い範囲で考えています。レイアウト自体は昭
和30〜50年をメドに作ることになると思いますが、車輌が古い目のものを乗せ
ても違和感の無いような風景にしたいです。北海道の場合、昭和40年代までは、
開拓史の頃からあまり変わらない建物も有ったようなので、TVアンテナや石油ス
トーブを設置しない限り違和感が少ないと踏んでいます。

客車をold American調の客車に変えれば一気に、昭和10年代に遡れますし、
鋼体化客車を入れると30年代後半になります。時代から考えて、道路は基本的
に未舗装となります。自動車もほとんど登場させないのが良いのかも知れませ
ん。


トップへ
トップへ
戻る
戻る